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硬い話が続きますが、ちょっとした出来事があったので今日も政治の話です。

月曜日の朝刊に、昨年ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏の公開レターが掲載されました。
内容は、ユヌス氏の政界への進出を後押しする声が高まっている、汚職を無くそうとする現在の選挙管理内閣の改革を目の当たりにして、自分も立ち上がるべき時がきているのではないか、よっては新しい政党作りに関して国民の皆さんからのご意見・アドバイスをお待ちしています、というようなものでした。
意見は、手紙、電話、ファックス、メール、SMSなど、どんな方法でも送れるように手紙の最後に記載されていました。

これにはちょっとびっくりしました。
というのも、大統領が選挙管理内閣のチーフアドバイザーの職を辞任した時、新しいチーフアドバイザーに最初に名前が挙がったのがユヌス氏だったのですが、彼が断ったので、元中央銀行総裁のアハメド氏が選ばれたと聞いていたからです。
あれから1ヶ月しか経っていません。

手紙にあるように、現暫定政府の政治腐敗撲滅への取り組みを見て感化されたということでしょうか。
それにしても急な心境の変化です。

そして今日の朝刊。
ユヌス氏には次の総選挙への出馬の意志があり、今月中にも新党を立ち上げたいとする記事。
もし、党の設立が間に合わない場合には無所属で出馬するとし、どの既存の党にも属するつもりは無いとも言っています。

きっと支持するという意見がたくさん寄せられているのでしょうが、結構反対の声も聞かれます。

バングラデシュでは、1991年に15年間続いた軍事政権が倒れた後、BNP(バングラデシュ民族主義党)とアワミ連盟という2大政党に多数の中小政党が連立を組む形で、政権交代を繰り返してきました。
ところが、どちらが政権をとっても汚職はなくなるどころか、政治家たちは私腹を肥やすことにしか関心がないようです。

反対派の意見には、こうした状況の中でユヌス氏が本当に廉潔な人材が確保できるのか、既存の政治家のほとんどが汚職に手を染めていながら何度も当選しているという現状で、国民が本当に新党を支持するのか、といったかなり悲観的な社会観に基づくものが少なくありません。

事実、この国の汚職は、政治家のみならず、官僚から下っ端役人に至るまで蔓延しています。
権力を楯に「袖の下」を要求する役人が多いと聞きます。
更には、選挙になれば、特に貧困層には自分の票を「売る」人も多いらしい。

これだけ社会に浸透している汚職を本当に撲滅できるのか。
今は清廉潔白なユヌス氏も、政治に携わる中で汚職に巻き込まれてはいかないか。
そういう不安がある一方で、ようやく暫定政府が始めた汚職撲滅運動を中途半端に終わらせては意味がないとも思うのです。
今のままだと、いくら公正な選挙を行ったところで、既存のどちらの政党が政権を取っても、また同じことを繰り返すのじゃないか。
そうならないためには、やはりどの既存の政党にも属さない新しい政党が必要なのではないか。

ユヌス氏の今後の動向も含めて、バングラデシュの政治がおもしろくなってきました。
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